クリエイティブのワクワク感をどこまでも広めたいー 「つむぎ」さんの『わののわ』に寄せて。
クリエイターのワクワクするものづくりに元気がもらえたり、生まれた作品に心がはずんだり、クリエイティブが日常に息づいていると豊かな心で日々をすごすことができます。
それは潤滑油のようなとても大切なことなんだなあと実感したのは12年前です。
嘘のようなホントの話・・・。
朝、家を出て夜アパートに帰ると家がなくなっていました。私財は当日着用の衣類などと、その日を過ごすために持って出た必需品のみ。そう、火災事故でした。強制とは言え断捨離のような感覚、焼けたものと一緒に物欲も消えました。それが意外に心地良いんです。けれど友人のひとりが必要最低限の道具で過ごす私に違和感を覚えたらしく、我が家を訪れるたびに何かものを置いていくようになって…。最初はガーベラ1輪、次にラグマット、ダイニングテーブル…そして自分の撮った風景写真、しまいには背丈以上もあるキャンパスを持ち込みペインティングし始めました。ショッピングもさせられました。させられた、というのは失礼ですね。その友人がいなければ今でも私は必要最低限のもので生活しているかもしれませんから。心の豊かさをどこかに置き忘れたような生活、それをダンシャリだとかシンプルだと思い込んで。
「わののわ」活動はその友人と同じだなあと思っています。
被災地の方々の心に温かさや豊かさを届ける活動です。
震災ですべてを失った方々の心は、気づいているいないにかかわらず空虚です。けれど、必死で生き抜かねばならないのであまり気がつきません。私もそうでした。みんな「強いね」とか「意外に元気で安心した」と言ってくれてほんとだな、と思っていました。けれど「3.11」の何かが琴線に触れたらしく…涙を見せず生きることに必死になっている人たちに涙が止まらなくなったんです。何なんでしょうね。今思うのは「被災地の全ての人に、泣きたい時に寄り添える誰かがいて欲しい」「つらい」と感じたら口に出してほしい。それが一番です。私はできませんでした。と言うより気づかなかったというのが正直なところです。甘えてください。つらいつらいと叫んでください。
そんな時「つむぎ」さんのブログに出会い「わののわ」を知りました。
なんて素敵な活動なのだろう、と思いました。多くを失うと贅沢をしてはいけないという気持ちが芽生えます。けれど筋違いの我慢や楽しみの拒絶は心をすさませ病ませます。そうすると愛情が生まれないから、何かを与えることができなくなるんですよね。「わののわ」活動はそれを教えてくれます。私はまだ何も行動できずにいますが何かでつながりたいと切に思っています。「つむぎ」さんのブログの中には多くのお客様や店主さんが豊かさを受け入れるまでの葛藤など、さまざまな声がつづられています。
follec*も「わののわ」活動のような発信基地でありたいと強く思っています。クリエイティブには素敵なことがいっぱいです。ワクワクやどきどきを届けてくれ、ひらめきや考えること、真を問い視野を広めることの大切さなど多くの気づき、成長することの楽しみを教えてくれます。ものすごい力です。follec*はもうすぐ生まれます。そしてみなさんと共にクリエイティブの楽しみを広めていけたらすごく幸せです。
長くなりましたね。たまには良いですよね。今後ともよろしくお願いいたします。
わののわとは
被災地の人たちがうつわを通して「当たり前だった日常」を取り戻し、さらに「より楽しい日常」を新たに手にするお手伝いができればーと仙台で始まったイベントです。
日本全国からこのプロジェクトに賛同してくれた作り手、売り手の方々から厳選されたうつわの数々が集まります。「わののわ」の「わ」は「輪」です。
うつわを「つかう人」と「つくる人」と「つなぐ人」が一つのところに集まって、新たな出会いの場になって欲しいと思います。
※本イベントはチャリティーイベントではありません。うつわを本当に使いたい人と使って欲しい人とを結びつけるものです。
「わののわ」 URL :
http://wanonowa.net
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